ゲームのゆくえ 2014年上半期

このブログを2014年2月から開始して、2月~9月のTGS前までは、スマホだのMOBAだのOCULUSだのでテーマが入り乱れ、方向性の見えにくい状況でしたが、なんとか考えがまとまってきたので、2014年上半期のまとめとして残しておきます。

2014年上半期:ゲームを取り巻く環境

ゲームを取り巻く環境を、次の4つの論点に分けて考えたいと思います。

  1. 端末
  2. 技術
  3. 収益構造
  4. ゲームデザイン

ただ、よくあるビジネス的な視点で語ると、結局将来が見えにくい議論になるので、この論点を「自分」の観点から語ります。

せっかくの自分のブログサイトなので、持論が入ってもいいでしょ!ということで、早速始めます。

1)端末

ポイントから言えば、今のゲーム産業を分かりにくくしている原因は「端末」にあります。ゲーム専用機(アーケード)、コンシューマー機(家庭用据え置き機)、モバイルデバイス(スマートフォン、タブレット)、OCULUS的なやつなど、ここ3年ほどでゲームが遊べる端末が急速に増えてきました。

ビジネス的な考え方をすると、端末の普及台数や、ユーザー属性(課金のしやすさ)、端末スペック(通信性能、処理能力)というような観点でこの「端末」カテゴリをみることになります。例えば、普及台数はスマートフォンが抜群だが、通信や処理能力に不安があるから、ハイクオリティーなゲームは提供できない、一方で、ハイクオリティーなゲームを提供するとなると、専用機やタブレットだが、技術が限られる・・・みたいな議論によくなります。ひどくなると、すべての端末に提供できるような、ユニーバーサルなゲームデザイン、技術はないか・・・みたいな議論にもなります。正直、毎回この議論はだれの、なんのための議論なんだろう?と思っていましたが、最近答えがわかって、作り手の、一番儲かりそうな端末はどれか、という、作り手中心的な考え方だということに気づきました。ビジネス思考≒作り手思考になってしまっているところに、違和感があります。

これに対して、「自分」の観点で「端末」というカテゴリを見つめてみます。正直、これまでにないレベルで高性能な端末以外で、ゲームは遊びたくないです。どれだけスマホやタブレットの性能が上がろうが、所詮はPCや専用機のたどった性能なので、興味がありません。どれだけゲームの遊「べる」端末が出現しようが、私には興味ありません。ゲームを遊ぶにふさわしい端末でこそ、ゲームで遊びたいと思います。そのような端末ならば、スペック、ユーザー属性は自ずと決まり、処理ならなんでもできる、ゲームで遊びたい人が買う端末になります。こうなれば、議論のぶれようがないです。処理はなんでもできるのだから、技術で過度に悩む必要はないし、ゲームデザインにも過度に制約はかからない。

このように、端末を固定化してしまえば、あとの議論は比較的すすめやすくなります。

ということで、以後の技術、収益構造、ゲームデザインは、既出の端末カテゴリごとにまとめてしまえば、案外すんなりと方向性がまとまります。

2)技術

■ゲーム専用機
ゲームデザインが求める筐体を設計できる自由度があるので、技術はその自由度を実現するために重要になる。ソフト側よりハード的な話、しかも技術革新というよりかは、既存技術の応用で何とかなる場合が多い。ハードの工夫で新しいものが生まれる可能性が高い。なお、ここでいう専用機は、アーケードもそうだが、いわゆるクラウドゲーム向けのサーバー、ゲーム用PCも含む。(というか、アーケードもクラウドサーバーも広義にはハイエンドPCだ!)

■コンシューマー機
新世代機が前世代機の延長なので、あまり変わり映えしない。処理能力は上がっているので、描画やAIの技術は磨けるかもしれない。PS4にシェア機能が追加されているが、今のところインパクトなしだし、きっと開発も提供されるAPIでなんとかなっているので、通信周りの技術向上に繋がるかは私は懐疑的。ありものの延長。

■モバイルデバイス
技術の観点ではもっとも危ない。DSやPSPの開発に傾倒しすぎて、欧米に技術で劣るようになった過去が日本にはあるが、目先の儲けでモバイルに注力すると、おそらく二の舞を踏むことになるのでは。描画、AIはさることながら、通信も基本はPCゲームの転用、しかも非同期が多いので既存技術の使いまわし。今は儲かるかもしれないが、あとで食っていける技術かというと、きっとそうではないだろう。

■OCULUS的なやつ
感触まで入るようになればソードアートオンラインみたいになって楽しいですね。

 

というわけで、技術の面では、「ゲーム専用機に必要なものはなにか」を突き詰めていくことがもっとも発展性があり、今後の方向性だと思います。ゲームの品質を度外視して、いつもゲームしたい、みんなが持っている、という携行性に執着していると、ずーっとモバイルに目を向けることになり、PSP時代の失敗を繰り返すことになると予想しています。

3)収益構造

スマホのゲームが異様に儲かるのは、MMOのガチャの導入と決済手段の多さがポイントであって、それはどの端末でも流用可能なので、あまり語る必要がないかなと思います。ここからゲームの議論を出発させると、下手なコンサルみたいな議論になりがちでもあるので、あまり好きではありません。面白いゲームには、ファンとして、投資の意味を含めてお金を払います。ファンならそうすると思います。お金を頂くということは、まずそこからだと思います。

4)ゲームデザイン

FPSやMOBAの流れで対戦ゲームが主流になり、e-SPORTSがこの流れに拍車をかけていますが、一方で最近はCo-op(協力)ゲーも増えてきており、一概に対戦が重要とは言い切れない状況です。

これはどの端末でも共通していますが、他人と遊ぶことは面白みを増幅させるので、それだけは逃さず入っていれば良いのではないでしょうか。どう他人と遊ぶかは自由だと思います。

Call of Duty でさえ、対人マルチも人気ですが、同じくらいCo-opのゾンビモードの人気ですし。

だいぶ浅いコメントにしていますが、あえてそうしています。だって、この部分はアイデアの源泉であるし、盗まれたら嫌ですから!

まとめ

というわけで、方向性が明確に見出せるのは、端末を絞って考えたときの技術のゆくえになってきます。コンシューマー機、モバイルはとりあえずそろそろ限界が表れてくるのではないでしょうか。

来年の今頃までには、新しい形での「ゲーム専用機」というものが出てくる気がしてなりません。それはきっと、Steam Boxみたいなものでも、単純なゲームサーバーのコンシューマー版(いわゆるクラウドゲーム)でもないと思います。なにか、アーケードの香りのする、ゲームのための機能と性能を備えた、ゲームを趣味とする人のための筐体が出てくるといいな!

 

 

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